2006年8月04日
ご無沙汰しております。
大変ご無沙汰をしてしまいました。もう7月も終わり、今年も半年が過ぎ暦も後半に入っております。梅雨の大雨が各地に被害を出しております。気おつけてはいましても天災はなかなか防げません。被災地の方々にはこれ以上の被害が起こらないようまた一刻も早く回復されますようご祈念いたしております。どうやら東北を除いて梅雨明けとなったようですが油断なされませんように。
東京は7月にお盆を迎えました。お盆も地域によって8月盆です。お盆はご存知のように「盂蘭盆会」(ウラボンエ)と言います。この言葉は古いインドの言葉「ウランバナ」を音写したものです。意味は「さかさまにぶら下げられる苦しみ」と言うことで「倒懸」と書きます。ご先祖様が苦しんでいるのを供養して救う時期なのです。ですから、ご自宅にてお仏壇にお供え物をして、和尚さんを招いて先祖供養をしていただきます。また、お寺にてたくさんの和尚様がたが集まり本堂などで供養会をいたします。この時はたぶんに菩提寺から供養会の便りが来ていると思います。是非参加して頂き先祖供養をして下さい。たくさんの和尚さんがたのお経もいいものですよ。8月お盆のところの方、どうぞ参加してみてください。
お寺もだいぶ前より「蜩」が鳴き始めておりました。早朝と夕方に。なんとも言えぬ風情を感じます。蜩の声を聞くと「ホッ」とすると同時にあらゆるものの「儚さ」を感じます。私だけでしょうか?東京でも聞けるところがまだかなりあると思います。境内ではいくつかの種類の蝉が鳴いております。公園や樹木の多い所などに行かれましたら少し心を落ち着かせて耳を傾けてみて下さい。特に早朝や夕方時には蝉の声だけでなく、虫の声も聞かれるようになって来ました。作られた音でなく自然の声はいいですよ。
お寺の草花は、アジサイもほとんど終わり、桔梗が咲き、いま、「紅蜀葵」が盛りです。別名モミジアオイと呼ばれています。朝に咲き午後には萎んでしまいます。一輪が二~三日は楽しませてくれます。素敵な花ですよ。それから、いつもなら槿が咲き始めているのですが今年はあまり良くありません。残念です。玄関には「茶碗蓮」が咲こうとしています。ここ一日か二日で咲くと思います。毎年楽しまさせてもらっています。寺には栗の木が三本あります。毬が少しづつ大きくなってきました。また、ざくろの実も膨らみ始め楽しみです。このようにお蔭様で寺で季節を感じさせてくれるものがあり、有り難く感謝々の日々です。
さて、つい先日までは親の子供への虐待の事件が報道されておりましたが、ここ半月ほどは、子供が親に対しての事件がおおく報道されています。そして、いとも簡単に人を殺害してしまう事件が起きています。なんなんでしょうか。テレビなどでいろいろな方が評論されております。このように事件を起こしてしまう事は全体からして見ると僅かかもしれませんが一度振り返る良い機会ではないでしょうか。親が子供に期待することは悪いこととは思いません。また、子供も親の期待に応えようとしている姿も悪いとは思いません。なぜいまこのようにしているのか。親は現在その目的に達しているわけですが、子供はすべてにおいて未知の世界へ向っているのです。このことは大変重要なことです。親にとっては当たり前の事でも子供にとっては分からないことが多々あるのです。また逆の時もあります。自分が通過したからこの子も、と。将来何になるか。大切なことです。その方向を与える事は必要です。大切で必要なことですですが、そこに持って行くまでが最も重要なことではないでしょうか。オギャーと産声を上げたその瞬間から始まっているのです。お父さん・お母さんだけでなく、若い方々も一つ考えてみませんか?