はや、立春も過ぎました。暦の上では「春」ですね。「寒の入り」から「大寒」を過ぎ最も寒い時期が過ぎました。
そして寺にも「福寿草」が咲き始めました。今年は寒いせいで例年よりも遅く咲き始めました。まだ蕾が多くこれから日一日と春の日差しを浴びながら咲き始めると思うと何か楽しく感じ毎日のぞいてみてしまいます。
「立春」は24節気の始めの節気です。新暦では2月4日です。この立春から「春」になります。では、「春」は何時まででしょう?そうです「立夏」の前日までです。またよく聞く「八十八夜」もこの「立春」から数えてです。それから、そろそろニュースになる「春一番」の風もこの「立春」を過ぎてから吹く強い南風を言います。
さて、今月の15日は「涅槃会」と言って「お釈迦様」のお亡くなりになった日を迎えます。普通には「亡くなった日」を「命日」と言いますが、「お釈迦様のお亡くなりになった日」は「涅槃」と言います。「涅槃図」を本堂に掲げ、ご回向を致します。写真のように「涅槃図」を掲げて供養を致します。

涅槃図

すみません。一挙に3月に入ってしまいました。怠けたわけではありませんがこうなってしまいました。
玄関前の白梅が満開になりました。例年よりも遅めで咲き始め楽しませてくれています。毎年このように咲いていますが、一輪とも同じ花は無いのです。そう思うと一輪一輪が無心に咲いている、何の飾り気も無く咲いている花に教えられます。自分はこのように与えられた命を精一杯咲いていられるだろうか?と。
だいぶ暖かくなってきましたね。寺の木々の花の蕾が一気に膨らみ、また咲き始めました。「木瓜」も膨らみはじめ、「ゆきやなぎ」が白い花を付け、やさしく咲き始めました。

ユキヤナギ  スイセン
アンズ  白梅

「つばき」もそれぞれ咲き始め(例年ではもっと早く咲いているのですが)、「利休梅」の花芽が膨らみ始め「春」の陽射しに心弾む時期になりました。

数奇屋  紺侘助
カモホンナミ  アケボノ
マイフブキ

如何ですか、皆さんの周りは?
この3月はお寺は「春の彼岸会」を迎えます。ご先祖様のご供養を致します。なぜ?なぜでしょう。一度真剣に考えてみて下さい。面倒くさい。そう言わずに考えて下さい。今年の春の彼岸会は18日から24日までです。お墓参りをして下さい。別に彼岸だけでなく何時でもよろしいですよ。是非静寂の中で手を合わせお参りしてみてください。今ここにいる自分はなぜここにいるの。一度自問自答して下さい。
この原稿を書いている今は17日午後10時42分です。これから明日の彼岸入りの最終準備に入ります。お参りの方が少しでも気持ちよくお参りが出来るように確認です。一昨日・昨日と墓所の掃除を済ませましたが昨夜からの雨と風で心配致しておりましたがどうやら心配したほどではなくホッとしています。どちら様も一緒だと思います。来られる方が気持ち良く来られ、お帰りになられるようにおもてなしをする。会社でもそうだと思います。普通のご家庭も。このような心使い、当たり前でしょうが少々薄れているような気が致します。私だけでしょうか。用を足せればよい。便利で合理的であればよい。でもその中に「気配り」・「心使い」といったのを感じさせるところがいまひとつのような気がします。どうでしょうか。「一期一会」いかがでしょうか?お墓参りに来られる檀信徒のみなさんに、そのように接しお参りをしていただき、お帰りをしていただく。よくお参りに来られる檀信徒の方でもそのときお目にかかれるのが全てなのですから。
皆さんも周りを見渡して下さい。家族やいつもいる友達でも、いつもいるのではないのです。そのときに会える時が全てなのです。是非そのように会って、また、物を扱ったり、草花や木々を見たりして下さい。
さて、明日の彼岸入りと19日の日曜日はお参りがおおいですからガンバッテ乗り切ります。そして21日のお中日(おちゅうにち)はお寺で彼岸法要を営みます。明日・明後日の報告いたして20日にこの「ブログ」に載せます。
彼岸の入りです。昨日の強風が止み穏やかな朝を迎えました。午前7時にはお参りの方が来られサァーがんばろ!と始まりました。お昼過ぎから曇り始め夕方には雨が降り始めました。たくさんの方がお参りに来られ相談事や法事の申し込みなど普段なかなかお話が出来ない方との応対にあっと言う間に1日が過ぎてしまいました。夕方6時からは臨時役員会が行われ午後8時過ぎにやっと一息つきました。9時過ぎに開浴(風呂に入ること)をし、今日1日の整理を始めました。いま0時をまわり、どうやら寝床に入れます。それから春休みにお出かけされる方、特に京都へ行かれるならば、いま慈照寺(「銀閣寺」)が今日18日より特別拝観中です。本堂や国宝の東求堂そして弄清亭など非公開の諸堂を公開します。お時間がありましたらどうぞ。5月7日までです。それではおやすみなさい。また、明日です。
19日朝、雨がまだ降っていましたが、直に止み、日がさしてきて今日は穏やかな日になるかと思いきやお昼頃からは曇り始め風が強くなり大変な一日になりました。そのような一日でしたが早朝よりお参りがあり、ありがたくまた今日も頑張ろう!と気合を入れなおして受付にてお参りの方との近況報告やいろいろなお話をして一日が過ぎました。夕方の5時の「時の鐘」(寺では10月5日から4月7日までは5時に撞きます)を撞いて一日の区切りをつけております。今日はお参りがまだありましたので6時近くになり玄関を閉めさせてもらいました。それから、今日の強風で、雨上がりなのでさほど埃にはならないと思っておりましたが玄関や廊下は真っ白になっていましたので、明日の掃除が少しでも楽にと少々身勝手な考えで廊下などの掃除を致し薬石(夕食のこと)となりました。今日もこのような天候でしたがたくさんの方のお参りがあり本当にありがたく当たり前のことですがお参りに来られた方が少しでも清々しい気持ちでご先祖様にお参りされお帰りなられることを願って寺を護持していかなければと改めて決意した一日でした。
さて、このような強風の一日でしたが彼岸桜はしっかりと満開でお参りの方々の目を楽しませてくれておりました。

彼岸桜

毎年咲く花ですが「いま此処に咲いている花」は、「今」がすべてなのですね。それを見ている私たちも同じです。「今」見ている、聞いている、話しているこの瞬時が全てなのです。よろしいですか。