大変ご無沙汰していました。
開創四百年記念事業の一環として行われています「第二本堂・庫裏・書院(茶室を含む)」の建築工事もどうやら完成の目途がたって来ました。予定では来年3月にはどうやら形になりそうです。附帯工事が少し残りますが、何とか春彼岸会には新しい事務所と受付にて彼岸会を迎えることが出来そうです。足掛け四年になります。これで、少し落ち着いてブログを更新してまいります。
現在、新築中の書院・茶室に携わっている建築家の中村昌生先生(京都伝統建築技術協会理事長)、施工業者・京都 安井杢工務店の棟梁・斉藤光義氏が11月28日(月)NHK総合「プロフェショナル」(仕事の流儀)にて紹介されました。伝統ある日本建築を受け継ぐ手法などが映像として映し出され、現在、この方々にて設計・建築している書院の茶室が僅かながらですが紹介され、大きな反響を頂きました。

建築家中村昌生先生が茶室の通い口を決めているところと書院の出来具合を見ているところ
建築家中村昌生先生が茶室の通い口を決めているところと
書院の出来具合を見ているところ

建築家の中村先生は桂離宮の修復や京都・迎賓館の茶室の設計、安井杢工務店が施工、もちろん棟梁は斉藤光義氏です。このようなスタッフにご縁を頂き本当に重秀寺にとってありがたい事です。五十年、百年たってこの書院・茶室が評価され、戦争で何もかも失った寺が開創四百年を迎えるにあたって寺として形を成し、檀信徒ならびにご縁ある方々に信仰の場として益々「心の安心」を与えるものと信じています。もちろん、今まで以上に精進してまいります。
第二本堂・庫裏の建築も設計は中村先生にお願いいたし、鉄筋コンクリート建築ですが、「和」を基調とした建物になっております。開創四百年に向けて、三十五年計画で進めてまいり二十年がたちやっと道半ばぐらいに来たかな?と思っております。残り十五年を掛けて第一本堂の部分改修、作庭などがありますが何とか無事に四百年を迎えるよう勤めて行きます。
ところで、久しぶりに左官の仕事を拝見できました。建物の壁には、昔ながらの「木舞い」が施され、土壁を足で藁を入れながら踏んで捏ねるなど、子供のころには良く見かけた風景を目の当りにしてもう一度日本建築の素晴らしさを考えさせられました。いかがですか日本建築を見直しも・・・。

木舞い
木舞い

左官屋が藁を入れて土壁を捏ねているところ
左官屋が藁を入れて土壁を捏ねているところ

茶室の床柱(皮付の赤松)
茶室の床柱(皮付の赤松)

さあ、これから年末に向かい新年を迎える準備に入ります。「餅つき」・「除夜の鐘」そして新年のご回向(その年一年の無事・繁栄を願い)と続きます。どうぞ皆さん、「良き新年をお迎え下さい」。