2005年11月21日
ブログ(和尚のひとりごと)
今般、重秀寺ホームページをリニューアルするにあたり、“ブログ”を設けました。
“ブログ”と言っても和尚の“独り言”として捉えていただければありがたいです。
法話になったり・雑学の披露になったりして思いのまま書いていきます。しかも不定期です。
言葉使いや誤字など気をつけていきますが少々のところはお許しいただければと願っております。
さて、11月も半ばになり朝夕めっきり寒くなりましたね。
せわしかった蝉の声がいつの間にか虫の声にかわっていく。そして、日月が経ち虫の声も聞けない時節が来ます。
季節の変化を全身で感じる時、ふっと我に返り、時の流れの早さに気づき、命の儚さ・尊さを思い知ります。
私が住む東京ですが“東京には自然が無い”とよく言われますが、そんな事はありませんよ。
結構まわりを見ていただきますと目につくものがたくさんあります。確かにビルや家屋が多く(それだけ住む人が多いわけですが)何もないように見えますが良く見て下さい。
でも夜空を見ても星は僅かしか見れませんね。残念です。
だいぶ昔ですが、好きでよく長野県の霧が峰高原へ行きました。
夜空の星を見上げていると本当に目の前に迫ってくるような迫力に圧倒されました。
東京でも子供の頃は結構見ることができ、星座も見つけることもできたものです。
いまでは北斗七星・カシオペア座・オリオン座そして空気が澄んでスバルぐらいですか。
広々とした大地を感じたり、山々や小川のせせらぎを感じるところではありませんね。
だからと言って直ちに自然回帰すべきとは一言では片付けられません。
ずいぶん前に首都移転など一極集中化を何とかしようと言っていた時期がありましたがいまはあまり聞かれません。
長い時間をかけて今日の東京になったのも私たち人間が自然と望む形を果たしてきたあり方がこのような形になってきただけなのではないでしょうか。
私の住んでるところも、地下鉄が通り便利になり雨が降っても長靴を履くことも無く、
参道を下りて通りに出ればバスに乗れ、手をあげればタクシーに乗れ本当に便利になり住みよいですよ。
ただし、忘れていた事があったのです。大変大切な事を。
少し戻りますが、自然とは?そう自然とは、おのずからそうなるべき“きまり”なんです。わかりますか。
人間が作り出すさまざまな物質(人工的なもの)と自然は相反するものでありますが、
しかし、作り出す人間が自然をよく理解しておれば、作り出す物と自然が調和されていくのです。
自然を無視した技術だけで作り上げた物では、自然のバランスを崩す、つまりさまざまな自然環境の破壊を生み出すだけです。なんとしてでも真剣に取り組んでいく時期に来ているのではないでしょうか。
人間も自然なのです。つまらん欲をかいてどうするのですか?